導入事例

弘前大学様(木村 宣美 教授)

導入までの経緯

弘前大学

 弘前大学では、1年次教養教育英語科目の習熟度別クラス編成のための英語プレイスメントテスト及び成績評価の一部に組み込む外部試験として、2018年度にVELC Testを導入しました。
1年次教養教育英語科目は、これまでセンター試験(英語)の成績に基づいて習熟度別クラス編成を行ってきましたが、入試制度の変更に対応するために、2017年度に英語プレイスメントテストとしての外部試験の導入を検討しました。入学式後から授業開始までの短時間で試験を実施してクラス分け作業を行う必要性があるため、短期間で結果が報告されること、更にクラス分けの公平性のために、入学生がそれまでに受験したことがない外部試験であることなどを本学の定める条件とした結果VELC Testが適合しました。また、成績評価の一部としてこれまで別の外部試験を使用してきましたが、英語プレイスメントテストと同じ試験とすることにより、継続的な学修成果や学力推移の検証が可能となり、教養英語の質保証の検証にも有効となることから、成績評価の一部としての外部試験にもVELC Testの導入を検討しました。2017年度にパイロット・スタディを3回実施し、結果の信頼性が得られたために、2018年度にVELC Testを導入することになりました。

活用事例

 2018年度と2019年度は、4月の入学式の翌日に1年次生全員(約1,400名)がVELC Testを受験しました。中1〜2日で前期1年次教養教育英語科目(Listening/Reading)のクラス分け発表資料をお送りいただき、また、学生とクラス担任教員にeポートフォリオで詳細な結果を提示していただきました。各教員は、授業第1回にて、学生自身でVELC Testの結果をeポートフォリオで確認することを周知させ、学生が自分自身の英語習熟度能力を把握し今後の英語学習の目標を設定するように指導しました。受講生は前期末と後期末にもVELC Testを受験し、その結果を本学の規定に沿った成績に換算していただき、成績評価の一部に組み込みました。前期末と後期末の結果も学生と教員にeポートフォリオで提示していただくため、学生は自分の英語学習、そして教員は各学生やクラスへの教育的指導を振り返ることが可能です。eポートフォリオでは、Can Doレベル診断で自分が「できない」ことではなく、「できる」ことが表示されるため、学生の英語学習へのモチベーション向上が期待できます。また、TOEIC予測スコアをTOEIC受験対策に活用できるため、eポートフォリオは学生の英語の自律学習にも役立っているようです。本学英語部門では、VELC Testを活用して学修成果や学力推移を客観的に検証し、より効果的な英語教育活動やカリキュラム編成を行なっています。

立命館大学法学部様(佐藤 渉 教授)

導入までの経緯

立命館大学法学部

 立命館大学法学部では1回生の4月と12月に外部テストを利用した団体受験を実施し、熟達度別クラス編成を行ってきました。従来利用してきたテストは試験時間が長く、教室や時間割の制約により、後期は夜間に実施せざるを得ませんでした。法学部では、こうした受験者への負担が、検証データの質と量に影響しているのではないかという問題意識を持っておりました。また、試験結果がスコアでしか示されないため、受験者が現在の英語学力で何ができるのか把握しづらく、次の学習目標を設定しにくいという問題もありました。
 そこで本学法学部では、試験時間が比較的短く、診断的フィードバックが得られるVELC Testに着目しました。まず、2012年度にVELC Testを一部クラスで試験実施し、その妥当性、信頼性、執行可能性を検証しました。検討にあたり、TOEFL ITPとの比較も行い、両者の間に相関があることを確認しました。検証の結果、VELC Testが本学法学部における熟達度検証ツールに必要な妥当性を有し、実務上の執行可能性も満たすと判断し、2014年度より正式に導入しました。

活用事例

 本学法学部では、全1回生を対象として4月にVELC Testを実施し、クラス編成の資料としております。また、12月にも正課授業内で全1回生を対象にポスト・テストを実施しております。英語版の実施マニュアルをご用意いただいておりますので、どのクラスでも執行できるのは大きな利点です。ポスト・テストの結果は、カリキュラム評価と2回生英語科目のクラス編成に活用します。今後は、VELC Testの特徴である診断的フィードバックが受験者の学習行動や動機づけに与える影響についても検討していく予定です。

北九州市立大学国際環境工学部様(柏木 哲也 教授)

導入までの経緯

北九州市立大学国際環境工学部様(柏木 哲也 教授)
柏木 哲也 教授

 英語の習熟度測定テストの選定にあたっては以下の点に留意しました。
 中学校、高等学校では会話中心のコミュニケーションから始まり、徐々に難度の高い文法事項を学んでいきます。同時に単語の難度も高く、文の構造も複雑になり、中学校の3年生までに基礎的な文語に登場する文法項目と口語コミュニケーションに必要な全ての文法項目を学修します。高校に入ると読解中心の大学入試用英語に登場する難易度の高い単語や熟語を繰り返し練習し、テキストレベルでも複雑な長文の読解練習を行います。その中に登場する語彙は、社会に出てより専門的な英語に共通する基本語を含んでおり、特定の領域に偏った単語は学習しません。VELCテストは、出題語彙の分野も偏りがなく、満遍なくこれらの基礎領域をカバーできており難度も適切です。
 価格面でも極めて現実的で満足できるコストであると言えます。また所用時間もテスト自体の時間が長すぎず、解答もマークシートのみで準備時間も短くて済みます。本学部では英語だけでなく理系科目の基礎学力測定テストも同日実施しますので、あまり長い時間は取れません。入学前のオリエンテーション期間のタイトなスケジュール内で無理なく実施できる長さです。その後も迅速に結果が届けられ、授業開始時までにクラス分けを完了することが可能であることも重要です。また実際の熟達度との相関もある程度高く、TOEICの予測スコアと総評が示されるというメリットもあります。
 最後は、結果のフィードバックの方法です。VELCテストのユニークさは、eポートフォリオを使った結果のフィードバックを行っている点です。スコアだけでなく、知識・スキル別の細分型診断と状況別Can Doレベルを使った英語力の提示が行われることで、学生は「自分が英語を使ってできること」を把握することができます。またeポートフォリオは卒業まで4年間利用でき、TOEIC等の外部テストの結果も蓄積が可能です。入学から卒業まで、学生の英語力の様々な指標を一元管理できるツールとして活用することができます。以上の点から、本学部ではVELCテストを導入することに決定しました。

活用事例

 北九州市立大学国際環境工学部では入学時に1年次のクラス編成作業用のプレースメントテストとしてVELCテストを導入しました。テストの結果はeポートフォリオを使って学生個人にフィードバックされますが、本学部ではこの結果を各クラス担当教員にも共有しています。各クラス担当教員は、学生のCan Doレベルやスキル別正答率を確認することで、担当する学生達の特徴を把握することが可能です。テストのスコアだけでは判らない学生の弱点の把握が、VELCテストの詳細な分析により可能になっています。今後、結果を経年蓄積することで、本学部に入学する学生の英語力の特徴や変化が、より詳細に把握できるはずです。

近畿大学薬学部様(眞砂 薫 教授)

VELC活用の現状

近畿大学薬学部
眞砂 薫 教授

 近畿大学薬学部では2010年度導入より2016年度まで、入学時クラス分け、1年前期定期試験、1年後期定期試験、2年前期定期試験、2年後期定期試験に「英語運用能力テスト=英語実力テスト」を使っていました。
 2017年度より医療教育のグローバル化に対応し、また医薬連携として、近畿大学医学部とともに入学時にはTOEFL ITPテストで入学時の英語力測定とTOEFLテストの受験経験を新入生に持たせています。しかしその後は1年前期試験から2年後期試験はVELCテストを活用し、定期試験40%(素点40点)はVELCより独自の換算計算で点数化し、平常演習点60%(60点)とあわせて成績評価を行います。
 近畿大学薬学部の英語教育の軸はESP(English for Specified Purposes)教育です。薬学部ディプロマポリシーに合わせて、「医療人として国際化に対応するコミュニケーション力、とくに英語力の育成」を目的とします。したがって授業のテキストの内容は医療分野に特化し、専門用語の導入教育を行います。授業内容の定着・習得は平常授業で評価・測定します。いわば達成度、定着度を確かめます。
 一方、英語教育である以上、英語運用能力の観点からも、学生の英語科目の評価測定を行うことも当然です。そこで定期試験はあえて、英語運用能力テストを全員に行うのです。英語運用能力は変化します。したがって1年前期から2年終了時までVELCを使えば、VELCテストが「学生個々の英語運用能力の変化」をも測定しているわけです。今日の大学での英語教育は、現場の即戦力になれる大学生にふさわしい「専門的知識・能力」の育成と、どの分野でも「共通の国際コミュニケーション能力」の育成の、両輪の英語教育が必要と考えます。

活用事例と活用理念

 2012年まで使用した既存の英語テストを含め、日本の大学生の英語力の測定評価が可能な英語テストは意外に少ないのが現状であり、「日本で英語教育を受け大学に入学した日本の大学生に必要な英語運用能力」を測定でき、正統なテスト作成理論に基づいた英語テストを探していました。
 VELCテスト開発の構想を聞き、2013年リリース前の、パイロットテストを何度も行い検証検討したうえで、価格、問題形式、問題難易度、実施形式(インターネット経由や、PCを必要としない「問題冊子+マークシート、リスニングテスト付」というオーソドックスな形式)、学生への結果提示が学生への波及教育効果を持つポートフォリオが付くこと、という観点からVELCテストの採用を決定し、使用しています。
 今日では大学生(とくに医療系学生)には自律的学習者、生涯にわたってスキルアップし、最先端技術環境に対応する能力が求められます。自分の実力を測定し、分析し、次の目標を明確にしてゆくことは今日のPDCA(Plan, Do, Check, Act)のサイクルにも似ています。テスト結果が学生にポートフォリオとして提示されることの波及効果も大きなものです。近畿大学薬学部ではVELC e-portfolioをもとにポートフォリオレポートを書き提出します。これを定期試験終了ごとに続けます。
 薬学部では近年その弊害が指摘されはじめた「習熟度別英語力均等クラス編成」を廃止し、「協同学習を前提とした多様な英語力を持つ学生によるクラス編成」を採用することにしました。これが英語を通した「医療チーム体験」ともなります。その際にも英語力測定に信用が置け、データのカスタマイズ、データの加工支援にも応じてくれるVELCテストは重要な「英語教育の相棒」となります。
 大学英語教育への社会的要求が多くなり、大学ごと、学部ごとの英語教育の取り組みが評価される時代です。英語テストは英語教員個々が作る時代ではなく、英語教員は英語教育にこそ専念したいものです。英語テストはテスト作成のプロが作り、分析のプロがデータリングする時代だと考えております。英語の「成績評価の重要な根拠資料」として、高い質を持った英語運用能力テストVELCは欠かせないアイテムです。少なくとも近畿大学薬学部の英語教育はそう考えています。

福岡大学様(大津 敦史 教授)

導入までの経緯

福岡大学
大津 敦史 教授

 本学では、2011年度まで、他社制作のテストをプレイスメントテストとして利用してきました。しかしながら、そのテスト自体にいくつかの問題点があることが判明しました。そのため、これに代わるテストとしてVELC Testを2012年度にまず実験的に導入することとなりました。その結果、以下の点でプレイスメントテストとして優れていることが明らかとなり、2013年度、正式に導入するに至りました。
・試験時間は70分なので、90分の授業内で実施可能である。
・素点による絶対評価ではなく、統計処理を行うことで標準スコアを500点として結果を出す。そのため、ほとんどの受験者のスコアは300〜700点の範囲に分散するので受験者全体のスコア分布が把握し易い。
・個人カルテとしてのeポートフォリオが充実していて、経年度比較も容易だし、単なるスコアのみならず、テスト名に“visualizing”とある通り、グラフやレーダーチャートを駆使して受験者の英語力の「見える化」を実現している。加えて、日本で暮らす日本人大学生に身近で実生活に即した状況別Can Doが準備され、しかもどの程度できるかを10段階で表示している。
・おおよそのTOEIC予測スコアを提示している。

活用事例

 本学では、言語教育研究センターが主管となり、共通教育の英語の授業の中で、1年次と2年次の合計2回、全学部生(約9,000人)を対象にVELC Testを実施しています。1年次に履修するFE(フレッシュマン・イングリッシュ)では、後期開講クラスの大体10回目の授業で第1回目のテストを行い、2年次に開講されるIE(インターミディエイト・イングリッシュ)のクラス編成に役立てています。
 具体的に言うと、IEでは目的別クラス選択制を敷いて、学生のニーズに合ったクラスを選択させています。そのため、問題用紙とマークシートを本学用にカスタマイズしていただき、問題用紙の表紙には目的別クラスの概要を、マークシートには希望クラスのアンケートを無料で追加記載していただきました。2年次の同じく後期の授業で第2回目のテストを行い、経年度比較をしています。
 また、その詳細な分析結果は、当センターの旧「テスト専門部会」(座長:石井和仁人文学部英語学科教授)が中心となり、毎年12月に発行する「センター紀要」(ISSN 2185-5749)に掲載しています。

和洋女子大学様(河内山 有佐 教授)

導入までの経緯

和洋女子大学
河内山 有佐 教授

 習熟度別英語授業のクラス編成を実施するため及び英語学習効果を確認するためにVELC Testを導入しました。
本学では、これまで8年間にわたり他社2社のテストを使用してきましたが、VELC Testが、他社と異なる1点目のメリットは、迅速にスコアが入手できるだけでなく、無料でクラス分け作業を行ってくれることです。例年、本学の共通科目の英語ではかなり複雑なクラス分けを職員と教員で行っており膨大な時間と労力が費やされていました。VELC Testでは、クラス分けの結果も1~2日で入手することができ、プレイスメントテストを実施する際の苦労やストレスが解消されることになりました。 2点目として、本学ではテストを行う際に独自のアンケートを実施しているのですが、無料で解答用紙にアンケートの解答欄を設けてくれること(アンケートカスタマイズ)も助かっています。
 3点目として、本学ではTOEICの授業をいくつか開講しており、TOEIC IPも実施しているので、VELC TestがTOEICとの相関性が高いことや、eポートフォリオで学生がTOEICの目安点を確認できることも、一貫した英語学習の動機付けとして大いに役立っています。
 英語の基礎学力を正確に測ることのできるテスト問題、問題の難易度、問題量、eポートフォリオによる詳細なフィードバックも私たちの希望するところと合致しており、これらの理由がVELC Testを導入する決め手となりました。

活用事例

 共通科目の英語a(スピーキング/ライティング)と英語b(リーディング/リスニング)における教育効果を高めるためにVELC Testを活用しています。
まず、共通科目の英語のクラス分けをするために4月に新1年生全員にVELC Testを受けてもらい、次に、英語学習効果を測定する為、事後テストとして2月の最終授業後に1年生全員に受けてもらいます。一部の学生のテスト結果は2年次の専門科目のクラス編成の基準として活用します。効果測定の分析は、学類別及び入試の種類別に行う予定でおり、学類別の英語カリキュラムを検討したり、授業内容や授業方法の改善に取り組む際に役立てます。
 eポートフォリオで学生個々の英語能力に対する詳細な分析がなされているので、一部TOEICの授業では学生の目標スコアを設定する時の目安にしたり、学習の動機付けに活用しています。
 2013年度が導入初年度となるので、今後少なくとも4年間はVELC Testを使い続け、テスト結果やその分析結果を蓄積し、より有効な教育方法を目指していく際に役立てていこうと思っています。